

Instagramでは、ナビゲーションの変更やティーン向けポリシー、いいね数の非表示機能、リールの視聴履歴など、日々アップデートが続いています。
本記事では、10月に寄せられた質問と公式回答の内容をもとに、企業アカウント運用・クリエイター活動に関わる担当者が押さえておきたいポイントをQ&A形式で整理します。
まずは、ここ最近話題になったアップデートやQ&Aの概要を整理します。
新しいナビゲーション、ティーン向けコンテンツポリシー、クリエイター向けアワード「リング(Rings)」、リールの視聴履歴など、
プラットフォームの方向性を理解するうえで重要なトピックが揃っています。
新ナビゲーションでは、リールタブが2番目に移動し、DMが中央タブに配置されました。
共有ボタンは左上に移動し、タブ間はスワイプで移動できます。
現時点では希望者のみ利用できるテスト段階の仕様で、ユーザーごとに表示が異なる可能性があります。
また、アメリカ・オーストラリア・カナダ・イギリスでは、映画の「PG-13」基準を参考にしたティーン向けコンテンツポリシーが導入されています。
親が特別な設定をしなくても、自動的にティーンの安全性を高める方向に調整される点が特徴です。
OnlyFansを宣伝するアカウントは、ブロックではなく「ティーンには表示されにくくなる」運用が行われています。
クリエイター向けには、約25人からスタートしたアワード制度「リング(Rings)」が始まっており、
受賞者はプロフィールカラーの変更など、見た目にも分かりやすい特典が付与されます。
さらに、プロフィールの「設定」→「アクティビティ」から確認できる「視聴履歴(Watch history)」が追加され、
過去に見たリールを日付やアカウントごとに振り返れるようになりました。
本記事で紹介している内容は、本稿執筆時点の公式発言や発表をもとにしています。
アップデートの詳細や対象国は今後変更される可能性があるため、重要な仕様変更についてはアルパカSNSのニュース記事やInstagram公式のお知らせもあわせて確認することをおすすめします。
次に、投稿への反応が「プレッシャー」になりやすい点に対して用意されている、安心機能を整理します。
代表的なのが「いいね数の非表示」「コメントオフ」「親しい友達」機能、そして通知設定の細かなカスタマイズです。
いいね数の非表示とコメントオフは、投稿前だけでなく投稿後にも変更できます。
自分のプロフィールから対象の投稿を開き、右上の「…」メニューから「コメントをオフにする」「いいね数を非表示にする」を選ぶだけで設定が反映されます。
なお、いいね数を隠してもリーチ(到達範囲)には影響しないと説明されています。
さらに、リーチ最大化をあえて狙わず、「親しい友達」だけにストーリーズを公開するという選択肢も有効です。
本当に見てほしい人にのみパーソナルな内容を共有することで、心理的なハードルを下げながら発信を続けることができます。
通知についても、いいね・コメント・フォローなど個別にオン/オフを設定できるため、チーム運用では誰がどの通知を受け取るかルール化しておくと負担の分散につながります。
クライアントへこれらの機能を案内する際は、「リーチを上げるための機能」ではなく、
「安心して投稿を続けてもらうためのセーフティネット」として位置づけて説明すると伝わりやすくなります。
特に採用広報や担当者個人の顔出し投稿では、いいね数を非表示にしたうえで、
コメントや保存など他の指標をKPIとして設計する方法も検討してみてください。
最後に、リーチやアルゴリズムに関するよくある誤解と、その整理ポイントをまとめます。
特に「シャドウバン」「ハッシュタグの数」「公開・非公開の切り替え」などは、担当者からの質問も多いテーマです。
まず、公開アカウントから非公開に切り替えた場合でも、すでにフォローしているユーザーはフォロー状態が維持されます。
いわゆる「グランドファーザー方式」が採用されており、既存フォロワーに改めて申請をお願いする必要はありません。
ハッシュタグについては、8〜10個以上の大量利用をしてもリーチが大きく伸びることはなく、アルゴリズム操作を狙っているとみなされる場合があります。
現状では、ブランド名・サービス名・エリア×業種名など、精度の高い1〜2個に絞る方が効果的とされています。
いわゆる「シャドウバン」に関しては、Instagramは正式なシャドウバンプログラムの存在を否定しています。
一方で、コミュニティガイドラインや推奨基準に違反した場合、リーチが制限されることはあります。
自分のアカウントがどういう状態かを確認したい場合は、プロフィール設定内の「アカウントステータス」を開き、
「poor standing(不適切な状態)」の表示がないかをチェックします。
なお、InstagramはDMやリールがなかった頃の仕様に戻る予定はないと明言しており、
ユーザーがコンテンツをDMでシェアする行動が増えていることから、今後もDMやおすすめ投稿への投資を強化していくとしています。
リーチが落ちたときに「アルゴリズムが変わった」「シャドウバンされた」と決めつけてしまうと、改善の糸口が見えにくくなります。
まずはアカウントステータス、直近の投稿内容、投稿頻度、フォロワーの反応変化などをセットで確認し、
必要に応じてガイドライン違反の有無やクリエイティブの見直しを行うことが重要です。
🔰 アルパカSNSとは:Instagram・X・TikTokの運用代行サービスです。最新機能の背景や活用術を、実務視点でわかりやすく解説します。
著者:アルパカSNS編集部